勝手にドッキリを仕掛けてみた パート8(昔の話)

私が36歳の時の話です。
看護学校に合格して
教科書代と実習の白衣の請求書が
きました。
三年間の教科書代として
15万円!
白衣が2万円でした。

教科書代の高さには
呆然としてしまいました。
医学書って高いです。

お金がなかった私は、
冷凍食品の会社でアルバイトを
することにしました。
三月の寒い時に
一月だけ使って欲しいと
冷凍食品の会社の門を
たたきました。

そのころはまだ
仕事があった時代で、
二つ返事でOKをもらいました。

しか〜し!!!
実際に働いてみると、
40代、50代の
おばさんばかりで、
相当なイジメの洗礼を
受けました。

段ボールを
ひたすら作る部署に
配属になりました。
その部署の職員は
私と50代の女性だけでした。
私が段ボールを作り、
50代の女性は
箱詰め作業をしていました。

この50代の女性は
何度聞いても、
どこに段ボールを
置いたらいいのか
教えてくれず、
私が段ボールを
置く度に、
「邪魔だから
ここには置かないで!」
と、いつも剣幕でした。

「どこに置いたらいいですか?」
と聞いても無視され、
私の困った顔を見て
楽しんでいる様子。

彼女は、私のことを
何も逆らわないし、
文句を言わない大人しい人だと
思ったのでしょう。

そこで、一発かましました。
牛乳やお酒などを入れるコンテナ
があるでしょう。
あれを
ベルトコンベアの上に
思いっきりガンと
おいてやりました。

工場の中は
いろんな機械の音がしているので、
離れ小島のような
その部署以外のところには
「ガン」という音は
ほとんど聞こえません。
はっきり聞こえるのは、
50代のそのおばさんだけ。

さらに
びっくりしている
そのおばさんの顔を
睨みつけつつも、
ニヤニヤしたり、
目を剥き出したり、
まるで
基地外のような顔を
たっぷりとお見舞いしてやりました。
私は元役者です。
さすがでしょ?!

「段ボールはどこに
おいたらいいですか?」
と、急に普通の人間に戻って、
聞いたその瞬間に
段ボールを思いっきり
蹴ってやりました。

空中に舞い上がった段ボールは
見事におばさんの頭に命中。

はははははははははは!
私が笑うと、
おばさんは、
化け物でも見ているような
顔つきになり、
私に対して、
腫れ物にあたるような態度に
なりました。
私を相当怖がっている様子でした。

翌日、
工場の事務所から、
男性職員が来て、
私は、別の部署に移動に
なりました。

そこの仕事は、
私一人が担当する孤島の
ようなところで、
一人で気楽にのびのびと
仕事をしました。

50代のそのおばさんは
私のことをどんなふうに
伝えたんでしょうね?

正社員だったら
こんなことをしてはいけませんが、
1ヶ月だけのバイトですから
思いっきり弾けてみました。

ドン引きしたおばちゃん、
とっても楽しかったですよ!

今、同じような経験をしている人は、
是非、大きな音を立てるか、
大声を出してみてください。
相手は、
自分が想像していたイメージとは
かけ離れたあなたの姿に
ドン引きしますよ。

私って悪趣味ですか?
悪趣味ですね。

 

 

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