ウサギと亀 リメイク版

みなさま、こんにちは! 今日はあの有名な「ウサギと亀」のお話をリメイクしてみました。キャラクターの濃いウサギと亀のどっちが勝つか予想してみてね。ウサギを応援したくなったり、亀を応援したくなったり、あなたの頭を滅茶苦茶にするストーリーをお楽しみくだされ!

みなさま、どうも~。俺の名前はピョン太。長くて美しいフサフサノの耳が自慢のウサギだ。俺さぁ~、のろまが大嫌いなわけよ。特にあの亀の亀吉ってやつが大嫌いなんだ。俺の前を歩いていやがったら、蹴とばしてやろうかと思うよ。歩くのがのろいなんてもんじゃない。あいつには運動神経ってものがあるのかな。へへ、今度、山のてっぺんまで競争するんだ。俺が果たし状を送ってやったのさ。今度こそ、ヤツが俺らの生活にどれだけ迷惑をかけているのか思い知らせてやるよ。

 

僕の名前は亀吉。いつもピョン太にはイジメられています。確かに僕は歩くのはのろいけど、これでも、社会のために一生懸命働いているんです。職業はトラックの運転手です。大切な商品を素早く、正確に、真心を込めて運んでいます。どうして僕の誠実さをピョン太は認めてくれないんだろう。僕はピョン太からの果たし状を受け取ってしまったことを後悔しています。だって、勝ち目はありませんものね。彼って、とっても卑怯なんですよ。僕が負けたら背中の甲羅を引っ剥がされることになったんだ。ピョン太が負けたら、僕が彼の両耳をハサミで切ることになっています。僕が果たし状を受け取った後に、あんな野蛮のルールを決めるんですからね。僕は怖くて震えています。

 

俺のことはタカちゃんと呼んでくれ。大空を飛び回るって気持ちいいんだぜ。鷹の翼って相当すごいんだ。ほーら、こうやって翼を広げて風に乗ると、俺の鋭い目はどんな小さな物でも見逃さない。でもな、見えすぎるってのもたまに傷だ。俺さぁ~、実は、ピョン太の奥さんと不倫しているんだ。どんなに遠くからみてもすっげー美人なんだ。一目ぼれだったんだ。しかし、アンラッキーにも不倫現場を亀吉のヤツに見られたわけさ。亀吉のヤツ、口止め料を払えってしつこいんだ。ピョン太の親父さんって県会議員だろ? 怖くてね、俺、相当なお金を亀吉に払ったんだ。もうこれで大丈夫だと思っていたら、今度は俺を利用しようとしている。実はね、ピョン太と亀吉の競争の時、俺は、亀吉をつかんで山までひとっ跳びすることになってるんだ。この勝負は亀吉の勝ち! ピョン太は耳を切られちゃうね。

 

あたしは猫のニャー子。ピョン太さんにはとてもお世話になった。ほら、あたしの前足を見てよ。交通事故で右足が不自由になっちゃってね。ピョン太さんが手術や入院のお金を出してくれたわ。あたしには両親も兄弟もいなくて、独りぼっちでとても困っていたの。彼は命の恩人だわ。でもね、彼って、とっても好き嫌いが激しくてさ。亀吉さんをとっても嫌ってる。ピョン太さんは悪い人じゃないんだけどなぁ。ああ見えても、曲がったことが大嫌いな性分で、災害のあった地域にボランティアに行ったり、寄付もしているのよ。まあねぇ、みんなでお食事に行ったら、割り勘にするとき、俺が幹事をしたんだから、端数の137円は負けろ、とか、すっごいケチ臭いことも言うんだけどね。憎めないところもあるのよ。

 

おいらの名前は秘密だ。まあ、仮にXとでもしといてくれ。あのさー、ニャー子に騙されちゃダメだよ。ピョン太ってさぁ、ただノロマなだけで亀吉を嫌ってるわけだ。人はそれぞれ個性ってものがあるからな。見かけやちょっとした性格なんかで人を避けたり、のけ者にしたりするのは良くない。おいらは、亀吉がどういうヤツなのか知ってる。まあ、ひとことで言うと、ザクザクしたヤツだぜ。いいか? ザクザクしてるんだ。

 

決闘の日がやってきました。町中の住人が山のゴールで待っています。よーい、ドン! ピストルの音と同時にピョン太と亀吉はスタートしました。亀吉は相変わらず、ノロノロと進んでいます。ピョン太は勢いよくスタートして、公園の椅子に座って休んでいました。「どうせ俺が勝つんだからな。一所懸命走るだけ俺のエネルギーの無駄使いだ」。

 

ウサ吉が休んでいる間に、タカちゃんが約束通り亀吉をつかんで空を飛んでいました。亀吉は言いました。「ゴールには仲間がたくさん集まっているから僕が君を使ってずるいことをやっているのがバレないようにうまく降ろしてくれよ」。すると、タカちゃんが突然急降下し始めました。「おい、何をするんだ。はやく山まで僕を運んでくれ」亀吉は慌てました。それでも、タカちゃんは、急降下を続け、とうとう、地面に亀吉を仰向けにして置き去りにしました。仰向けにされた亀吉はなすすべもありません。

 

タカちゃんは立ち去る時に、亀吉に言いました。「俺はもう、お前にたかられるのは嫌だ。もうこれ以上俺から金をとるのはやめてくれ。俺はもう不倫なんかしていない。ピョン太の奥さんも俺達のことをピョン太に知られたらまずいわけだからね。俺は奥さんと手を組んだ。ただのお友達だってね。いくらお前がピョン太に何を言おうと、ピョン太はお前の言う事なんか信じないさ。お前とはおサラバだ」。

 

タカちゃんは、公園の椅子で寝ていたピョン太をつかんで飛びました。ピョン太はびっくりして、「なんだ? なんだ? なんだ? お前は誰だ?」「なんだ、じゃありませんよ。眠っている間に亀吉に抜かれちゃいますよ」。ピョン太が降ろしてくれ、と何度も言ったのに、タカちゃんはそのまま飛び続けました。タカちゃんは誰にも見られないようにピョン太をゴール近くの誰もいない場所で降ろしました。「さあ、君の勝ちだ」と、タカちゃん。ピョン太は、「俺は、こんな卑怯なやり方は嫌いだ。正々堂々と戦いたい」と言いました。そこに現れたのがニャー子です。「ピョン太さん、あたしがタカちゃんにこうするように頼んだの。亀吉さんは、今頃仰向けになって身動きできないわ。あんなずるい人は甲羅を引きはがされたらいいのよ。ピョン太さんの耳が切られてしまうのを見たくないわ」と、ニャー子。「お前がこんなにずるいヤツだったとはがっかりだ」とピョン太。三人で議論が始まってしまいました。

 

すぐ近くのゴールでは、たくさんの民衆が、今か今かとピョン太と亀吉の到着を待ち構えていました。ゴールしたのは、なんと亀吉でした。ピョン太とタカちゃんとニャー子が議論している間に謎の男が亀吉を助けて、車でゴール近くまで運転してくれたのです。

 

ウワーっという歓声の中、亀吉が恥ずかしそうに頭を掻いていました。ずるいことをしたのに特に悪びれた様子もなく、ガッツポーズを取ったりして、観衆のカメラアングルに協力している様子。しばらくして、「やめなさいよ!」というけたたましい高音の声が山に響きました。

 

観衆の中から一匹の猿が出てきて言いました。「あたし、見たんだ! こいつ車に乗ってきたんだよ。ずるいことして平然としているなんて許されないわ」。猿は、亀吉が今までやってきたタカリユスリの数々を話し始めました。なんと被害者の会まで出来ているとのこと。さらにいっそう観衆がどよめき始めたのとほとんど同時に車が走ってくる音が聞こえてきました。観衆の前に止まった車から一匹のクマが現れて言いました。「亀吉さんを責めないでほしい。彼が集めたお金は俺達のように絶滅しかけている動物の保護に使われたんだ。病気の者、事故に遭った者、両親からはぐれた子供、みんな彼に深く感謝している」。

 

いつの間にか、議論していた三人が戻っていました。クマの話を聞いていたようです。亀吉は、ノコギリを猿に渡して甲羅を差し出しました。「僕の甲羅を切り取ってください」。そこにピョン太がすっ飛んできて、「やめろ! 俺はお前のことをちゃんと理解せずに、ただのろ間からと言ってお前を苦しめた。俺が耳を切る」と言いました。サルからノコギリを奪い取ると、二つの耳を左手でぎゅっと握りしめ、右手に持ったノコギリを振りかざしました。

 

勢いよくノコギリを振り下ろそうとしていたピョン太の手をめがけて一匹のコウモリが飛んできました。ガサッという音と同時にノコギリは地面に落ちました。コウモリは言いまいた。「絶滅しかけているクマなんかいない! こいつらの言う事は全部ウソだ。第一、弱い者にたかって金をユスリ取るようなヤツが動物を保護したりしない! そうだろ? そうだよね! クマも亀吉も詐欺どころか大泥棒だ!」。民衆は怒り狂い、みんなで亀の甲羅をはぎ取りました。クマはギロチンにかけられ、クマの仲間は街を出て行きました。

 

「俺こそ、正義の味方ミスターXだ。こうやって悪いやつらを退治し続けている。人から奪い取る事ばかりを考えている奴らは最後には奪い取られれる羽目になるのさ」。コウモリはこう言うと、ヒラリと身をかわして風のように空高く舞い上がっていきました。

 

 

文学作品や昔話を読むことをお勧めします。人生のヒントが隠されているような気がするんです。楽しいですよ^^

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