家族全員でメンタルクリニックへ

俺たち、家族3人で
メンタルクリニックに行った。
おかんは、作る食事の量が
半端なく多すぎる。
量が認識できない発達障害
だと思われる。
俺は、馬鹿正直というか、
決まったルールが
なければ、
何もできなくなる。

ばあちゃんは、
人の話の腰を折って、
いつも他人を自分の
ペースで動かそうとする。
気に入らないことを
いうといろんなものを
投げる。

俺たちって、
なんか変だよな。
みんなで
精神科を受診しようぜ!

ということになって、
この辺では有名な
精神科医の〇〇先生を
受診することになった。

怒ったら激しく暴れるばあちゃん、
融通の効かない頑固な俺、
大家族が作るような
大量のおかずを
毎日作る母。

文句なしの完全なる
発達障害ファミリーだな、
と思って〇〇ドクターを
受診した。
俺たちはカウンセリングを
受けることに
なるんだろうな、
と、俺は確信していた。
これで人生が楽になる、
と嬉しさが込み上げてくる。

しかし、
ドクターの診断は
俺たちの期待を完全に
裏切るものだった。

俺たちファミリーは誰も、
発達障害ではないという。
ドクターが

「おちょくっとるのか」
みたいな顔をしていた。

おかんの作る夕食の量は
マジ凄すぎるぞ!
10人分を遥かに超えている。
一体誰が食べるんだぁ?
あ〜〜、嫌だ嫌だ嫌だぁ〜。

ばあちゃんは、
いつも悲劇のヒロインを
演じて、おかんを
困らせている。
この前なんかさぁ、
思いっきり
フライパンを
おかんに投げつけていたんだ。

俺たち、
本気で通院しようと
思っていたのに、
カウンセリングを
受けて治ると思っていたのに、
なんだか3人で
ガッカリしてクリニックを
後にした。

正常だと言われて、
ガッカリすることに関しても、
俺たちって
おかしいよな?

帰りに俺たち3人で
ラーメン食って帰った。
ラーメン屋での会話は

どこまでも立体交差して
宇宙の果てまで飛んでいった。

母曰く「この量って少ないわ」
ばあちゃん曰く、
「お寿司食べたかったのに、
これじゃ、私が可哀想」
俺曰く、
「じゃ、2件目は
寿司屋に行こうぜ」

昼食を2回も取る
ファミリーって
普通はありえないよね?

俺たちって、
どこまでいっても、
噛み合ってないのに、
潜在意識の奥深いところで、
微妙なバランスを保っている。
それが家族なのかもしれない。

 

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