世界を開く魔法の椅子
この前、道を歩いていたら、
綺麗な女の子の妖精が倒れていたんです。
大丈夫ですか、と声をかけたら、
なんとも言えないほどの美しい目をゆっくりあけて、
私を見るなり、
「助けてください」というのです。
かなり疲れている様子だったので、
とりあえず自動販売機でジュースを買ってあげました。
なんでも、この妖精さんは人間界にあこがれて、
妖精の世界で人間の真似ばかりしていたところ、
仲間から物凄いバッシングを受けて、
妖精の世界を追い出されてしまったといいます。
人間界のどこか気に入っているのか聞いてみると、
いろんな場面で戦っているところがカッコイイのだとか。
イジメっ子がいて、
正義の味方がいて、
善と悪が戦っているのがワクワクするとか。
私達はウンザリしているのよ、と私が言うと、
妖精さんは、両手をパッと広げて言いました。
妖精の世界は平和過ぎて面白くないのだとか。
争いもなく、
みんなニコニコしていて、
楽しいことがほとんどだとか。
私達にとっては羨ましい話、
というか、この妖精さんは贅沢ですよね。
今からどうするのか聞いてみると、
人間界にも妖精の世界にも自分の居場所がないという。
そこで、
この魔法の椅子を描いて差し上げました。
この椅子に座っていると、
一番よい道に進ませもらえます。
妖精さんは、この絵の中に入って、
椅子に座って川を眺めていました。
30分くらい座っていたんだと思います。
再び私が絵を観た時には、
もう妖精さんの姿はありませんでした。
一体、どんな道が与えられたんでしょう。
みなさまも、どのような選択が自分に合っているのか分からなくなった時には、是非、このブログにやってきてこの椅子に座ってみてくださいね。
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