幾重にも重なり合う世界

想像もできないほど大きな何かがこの世界を創った。
私たちは、同じ世界の同じ時間に存在しているように見える。
しかし、すべての存在は「ある」けど「ない」。
そして、「ない」けど「ある」。
目の前に見えている世界は、
自分の目で見ている世界であって、
他人の目から見たら全く違う世界かもしれない。
すべては同時発生している。
すべてはノンデュアリティー。

 この世界や宇宙の創り主を私は「神」と呼びたい。この絵は、数枚のレイヤーを使って描きました。メディバンペイントの仕組みを知らない人にも分かるように説明します。レイヤーとは文字通り「層」のことです。サランラップを同じ大きさに何枚も切って角をぴっちり合わせて重ねてある状態を想像してください。例えば、重なっているサランラップを下から、1番レイヤー、2番レイヤー、3番レイヤーと数字を付けます。1番レイヤーには大地に生えている草が描いてあって、2番レイヤーには花が描いてあって、さらに3番レイヤーには花にとまっている蝶が描いてあります。この三枚のサランラップを重ねると一枚の絵になるわけです。私たちの目には、大草原に花が咲いていてその花に蝶がとまっているように見えます。しかし、花は蝶を観ることができず、大地に生える草も、花や蝶を観ることはできません。それぞれ違うレイヤー上に描いてあるからです。レイヤー同士は、お互いに知り合うことはないけれど、神様からいただいた命令通りに自分の役目を果たしているのです。レイヤーが、「俺は花じゃなくて蝶にしてほしかった」と文句をいうことはありません。ここには三つのレイヤーしか書きませんでしたが、世界は膨大なレイヤーでできていて、そのすべてを神が支配しているんじゃないかなと思います。世界は寸分の狂いもなくパーフェクトにできている。神様は自分が作ったアートを楽しんでいるかもしれません。

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