『時間革命』 By 堀江貴文

この本を一言で表現すると「花火」がピッタリくる。勢いよく打ち上げられたエネルギーが真っ暗な夜空でパーンと弾ける。次々と聞こえる発射音! キューン! どんな花火なのかドキドキワクワクして息つく暇もなく、瞬きも忘れて観入る。そんな感じでアッという間に読み終わる本。堀江さんの文章にはリズムと音がある。まるで音楽を聞いているような文体はワクワク感をいっそうアップする。
やりたい事があるのになかなか始められないあなた、未来に起こるリスクが怖くて第一歩を踏み出せないあなた、この本があなたの背中を勢いよく押してくれること間違いなし!

↓ ここをクリックしてくださいませ。頑張っています。 なにとぞよろしくお願いします。

エッセイ・随筆ランキング

過去の時間をお金で買うことは不可能

昔、社畜という言葉が流行った。嫌な対人関係の中で、互いに蹴落とし合いながら、時には嫌いな上司におべっかを使って、仕事帰りに同僚と飲みに出かけては上司や同僚の悪口をいう。堀江さんに言わせれば、このように自分の時間を自分のために使えていないということはかなりもったいないことらしい。自ら入り込んだ社畜などの牢獄には、鍵はかかっていない、ということにまず気づこう。扉の向こうの世界に足を踏み入れられない人は、いくつもの厄介な考えに支配されて身動きができなくなっている。私達は、どんな考え方に邪魔されているんだろう?

堀江さんは、刑務所での壮絶な生活体験の中で、刑務所で過ごすということは人間にとって、どんなペナルティーなのかを切々を述べている。

人間を老けさせる魔物

私達が普段使っている言葉の中に「あの人は常識がない」というのがある。いったい何を基準に常識を決めているのか? この著書の中で、堀江さんは、時間を最大限に使うために、単なる報告のための会議では、会議中でもスマホをいじって他の仕事をしているという。これは一般的にみると、非常識だと判断されがちだ。しかし、報告会議なので、意見交換をすることがないため、ちゃんと報告を聞いているのなら、他の仕事をマルチタスクみたいにやっていても問題ない、と言える一面がある。常識観念にとらわれて、一心不乱に勉強し、上司への忠誠を誓い、出世まっしぐらに頑張った人はやけに老けていると、堀江さんは述べている。そのような人は、自分を犠牲にして他人を喜ばせることに集中してきたわけだから、相当ストレスが溜まって老けるのだろう。著書の中の「オモチャがたくさん並んでいる部屋に投げ込まれた子供」という表現を私はかなり気に入っている。オモチャでいっぱいの部屋にいる子供は一日中、目をキラキラさせながら、時間を忘れて遊びに没頭する。そんな時間の使い方ができる人は、さぞかし若く見えることだろう。
この常識という魔物が、私達の日常にどのように影を落としているのか、堀江さん独自の切り口から人間界の馬鹿げた性質を暴いている。

ぼくちゃん、おじょうちゃんは、どうして積み木で遊んでいるのかな?

積み木に夢中になっている子供にこんな質問をする人はいないだろう。さらに、積み木遊びが君たちの将来にもたらす影響力ついて述べよ、と言われても子供達は困る。子共は、ただただ楽しいから遊んでいるのだ。就職活動では、よくこのような質問をしてくる面接官がいる。「どうして我が社を選んだのですか」「わが社のどんなところにやりがいを感じますか?」「どんな部署で働きたいですか」など。未来を予測して話さなければならない質問は答えにくい。だって、まだ経験していないのだから。堀江さん曰く、長期目的を考えすぎると、「いつか○○したい」「時間があれば○○」「実績を積んだら○○」などと計画を立てすぎて、結局、自分を騙し続けていることになるという。
じゃあ、どうしたらいいんだろう? 堀江さんは、「兎角亀毛(とかくきもう)」という言葉を使って、グズグズ悩んでいる私達の背中を力強く押してくれる。本物の自信をつけるための極意を伝授する感恩戴徳の書。

堀江さんは、本当に自分の人生を大切にしていると思います。目の前に現れたチャンスをとりあえずゲットしてみて、うまくいくか、うまくいかないかとう結果は関係なし。ムダな時間を徹底的に排除して楽しむことに集中。私達は、堀江さんだからできることだ、と思いがちですが、どうやらそうではないようです。堀江さんは、特にプライドが高いわけでもなく、他人から悪い評価を受けても気に留めることもなく、スイスイと生きている人です。刑務所に入るというのは、普通の人なら人生の汚点になるところ、堀江さんは自分の人生行路に横たわっていた出来事のひとつと受け流しているようです。

あなたを縛っている常識観念という鎖に気付くためにも、読んでみてはいかかですか? きっと楽しく読み進む事ができると思います。

 






コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA