余計なことを考えなくなる本

みなさま、こんにちは!
今日は面白い本を紹介しようと思います。
大和田菜穂さんの『すでに愛の中にある』という本です。
大和田さんは突然自分がいなくなるという、仏教でいう空体験の経験者です。
自分がいなくなるなんていきなり何を言い出すの! びっくりしますよね。
彼女によると、私達が見ているこの世界はすべてひとつのエネルギーでできていて、独立した個人という存在は無く、あるのは無時間の空間のみだというのです。私達人間は全員、どこかでこのことに気付いているらしいです。

この本では、非二元論(ノンデュアリティー)について書いてあります。ノンデュアリティーとは時間、空間、人間、動物、物質、出来事、感情など、この世に存在するすべてが、一つのエネルギーが形を変えて現れているだけ、という考え方です。彼女は、苦しみは自分の身に降りかかった、と考えるところから発生し、自分の皮膚の外側にある世界と自分を分離させて考えることかららすべての苦しみが起こってくる、と言っています。

ノンデュアリティーに関しては、本家本元のトニー・パーソンズやネイサン・ギル、ヤン・ケルスショットなどの本を何度も読みました。日本人の方もたくさんノンデュアリティーについて書いていますが、都合のよいように自分なりに解釈して書いている人もいるようです。大和田さんの本が一番トニー・パーソンズの説明に近いし、かなり勉強されていることが感じられました。

だれでも幸せになりたいと思って探求し続ける

人は誰でも、自分の人生をよりよいものにするために努力します。しかし、人は誰も生まれえていないし、死ぬこともない、人生のストーリーはすべて幻想である、と言われると、目標を持って頑張っている人にとっては、このノンデュアリティーの考え方はあまりにも不愉快なものだと思います。しかし、彼女によると、幸せになるための探求をやめて、すべてを失った時に本当の自由が現れると言っています。「自由」というのは、なんと手に入れ難く、私達の手の届かない途方もなく遠くにあるのでしょう! そう思いますよね? でも、本当は、私達のすぐ隣に、手を伸ばせたすぐに届くところにあるらしいのですよ。不思議ですね。

最初にこの本を読んだ時の印象

最初にこの本を読んだ時は、正直言って、危険な本だと思いました。著者の大和田さんは、病気かもしれない、と思ったくらいです。でもね、私も子供の頃に、空体験のような経験をしたことがあります。小学生の頃、お昼休憩が終わって、みんなが校庭から教室に帰っているのをひとり呆然と見ていたんです。気が付いたら、六時間目が始まる前の教室に戻っていました。約一時間くらい、私はどこにいて何をしていたのか不明です。先生がいなくなった私を探し回っていたようで、自宅の母のところにも連絡がはいっていました。その当時、私はいつも、不思議な感覚に見舞われていました。私一人が生きている人間で、地球上の他の人間はすべて本当は存在していないのかもしれない、という不思議な感覚が時々現れては私の頭を支配して、恐ろしいほどの孤独を感じていました。そして、私という人間がこの世にひとりしかいないのはなぜだろう、という疑問が付きまとっていました。あれから何十年もの月日が経ちましたが、今もあの時の感覚が蘇る時があります。ノンデュアリティーの中に、私が疑問に思ったことがすべて書いてあるような気がしています。

堀江貴文氏の言葉

堀江さんは、嵐が起こっても人生をスイスイ泳いで行ける人だなぁ、と思います。先日インターネットを見ていたら、堀江さんが、「兎角亀毛(とかくきもう)」という話をしていたんです。仏典にある言葉で、兎に角があるわけがないし、亀に毛が生えることはない。だから、無駄なことを考えるのは時間のムダということらしい。私達は常にリスクを考えてしまうため、将来に対する心配が尽きません。堀江さんは、時間を無駄にしないためには、考えても意味のないことは考えないことが大原則だと言っています。ノンデュアリティーの考え方が少しでも分かれば、堀江さんみたいに、スイスイ世渡りができるような気がします。お金儲けがうまくなるという意味ではなく、、というか、あまり神経質に心配しなくなることができるかもしれません。

大和田さんは、このノンデュアリティーは、生身の人間にとってはあまり有り難くないメッセージだと言っていますが、よい点もあります。「悟りを開く」とか、そんな大げさなことではなくて、気楽に生きていけるような気がしました。物事を、「たいへんだ」「おおごとだ」と考えなくなることができたら、どんなに楽でしょうね。

○○を行ったら、その結果△△が起こる、とか、〇〇を行ったせいで、△△が起こってしまった、とか、単なる予測のレベルに振り回されないようにしたいと思いました。

興味のあるかたは是非読んでみてくださいね。
アマゾンのキンドル版もありますよ🌹

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